Unity1week お題「密」 ヌリカミー賞授賞式
皆さんUnity1weekのゲームはやりましたか?僕は結構やったつもり、と思いながら後から数字見たら、大した数やってなくて肩透かしを食らったところです。
現在プレイしたゲームは177本。投稿数が370で370÷2は185。フゥ~あと8本ほど遊んでから記事を書いてれば「まっとりあえず半分はやりましたけどw」ってツラが出来たのに……。
ともあれ、僕は今回のゲームジャムはすごく楽しかったです。本当にレベルが高かったのを肌で感じましたし、好きなゲームもいっぱいありました。
お題の「密」も最初はおいおい時事ネタか~?って思いましたが、いざやってみると解釈の幅が広く、誰もが連想するであろう一発ギャグみたいなものから、よく百合子の誘惑に負けずここまで真面目に解釈したって言いたくなるような作品まで。
というわけでア~楽しかった~とか言って終わった後は鼻クソほじってグータラしてたわけですが、そんなある日がむしゃらさんがこんな記事を投稿してたのを見たんですね。
ウワ~。なんて健全な記事なんだ。なんだこの紹介数と内容の濃さは。実は本業評論家だったのか?u1wを遊ぶだけ遊んで「ほな、乙したw」っつってとっとと撤収してった僕がバカみたいじゃないですか。
というわけで、一度死んだブログを掘り起こしてまで僕もUnity1weekオススメ作品まとめ記事的なものを書く世界となりました。昨日までは冬のナマズのように大人しかった僕もこの健全っぷりには駆り出されてしまった。
しかし、今更僕がトップランクのゲームの、みんな既にわかっている美点を褒めるような、例えば「絵がきれいでいいと思いました。まる」みたいな記事を書くのでは、僕の今日のうんこの出を記録した日記を書いているのとさして変わらないではありませんか。
いや言い過ぎたわ。どうしてそうやってすぐ失礼な例えをしようとしてしまうの?うんこは言いすぎましたが、僕のような脳内辞書を引いたら無条件で一番目に「うんこ」がヒットする人間が当たり障りのない評論記事を書いても誰得という話です。
そこDE!僕が「これはさすがに考えてる人少ないんじゃねえの?」的な僕独自の視点から書く……。
いや、言い過ぎたな……。僕みたいなのが書いてもしょうがないよねって話だったのに急にハードル上げてどうする?
まあいいや!そこDDE!!ここにUnity1weekで僕が気に入った作品に対して僕独自の観点から与えられる、栄誉は特にない賞「ヌリカミー賞」の樹立をここに宣言します!
( ^ω^)……
( ^ω^)なんてヌルヌルしてそうな賞なんだ!
ヌリカミー賞には大賞は無く、僕の「この作品のここがいいよね」という極めてピンポイントな視点から選んだ、100%僕の趣味によるノミネートを行います。
賞の名前も作品ごとにつけます。参考までに、もし僕のSAVE THE Iをノミネートするとすれば、「少女がアンドロイドを『ロボットの人』って呼ぶの、多分わかって言ってるわけじゃないんだろうけどある種本質的な感じあっていいよね賞」になるでしょう。
……こういう賞です。要するに誰も目つけてなさそうなニッチなポイントを褒める感じにすれば記事の存在意義保てそうって事ですね。めっちゃぶっちゃけた。
と~~~いうわけで、前置きが長え!本当に長えので、さっさと授賞式に移りたいと思います。イグゾオオオオオオオ!
・『無限跳躍』~~プレイヤーを楽しませようという意思の徹底っぷりに感服賞~~
いきなり全然独自じゃなさそうな感想来たな、と思うことでしょう。今回のu1w何が好きだった?って聞かれた時、『無限跳躍』が思いつく人は多いんじゃないでしょうか。
何しろ、このゲームには完成度が高すぎて嫌う理由が何もない。ゲーマー100人いたら200人くらいは好きだって答えるんじゃねえかってくらい完璧なゲームです。
こんな説明不要の絶対的な良さのあるゲームの何を僕が褒めたいかっていうと、「うぬぼれのなさ」なんですよ。
もう少し説明しましょう。このゲーム、まずプレイ開始から10秒もすれば「ウワ!楽しい!」って感じると思います。
快適な移動に鋭いダッシュ、それから壁張り付き。Celesteをプレイした皆さんであれば、これがどれだけ心地よい体験か説明をする必要はないと思います。
ギュンっと素早く、良い音で、カッコよくダッシュする。これを使って壁を伝い登っていく。そして現れた破壊可能のブロックに向かって突進をすると、これまためっちゃ気持ち良い演出で壁をブチ抜ける。
もう、面白いじゃないですか。気持ちいいじゃないですか。この時点で、u1wに出せば拍手喝采が確定してるようなものですよ。だって、これだけでゲームがやっていけるんですもの。
じゃあもうこっからステージをチョイチョイ実装してったら完成だね、って思うじゃないですか。違うんですよ。進化するんですよ、このゲーム。
「跳躍の回数は2回までだヨ!」ってのを肝にステージを作ってきてたのに、ある日突然「ほな、今から君跳躍無限に出来るから」とか言って無限に跳躍出来るようになるんですよ!!
これを言われた時の僕は戦慄しました。ただでさえ今まで、ブロックを一気にブチ抜いたり、クリスタルをポコポコ連続で取りまくって跳躍連打とかのアクセントを入れてた故、決して単調ではなかったのに。
今度はアクセントどころか、いきなりゲームの前提を根底からひっくり返してきた。
「この人、どんだけプレイヤーに飽きさせたくないんだ?」って思いましたよ。
一つギミックを用意して、飽きられてきたら新たなギミックを用意するってのは、まあ普通のゲームなら定番の手法でしょう。でもこれは1週間ゲームジャムですよ?そしてジャンプするギミックだけでもう十二分に戦えるクオリティなんですよ?
絶対このサイズのプレイじゃ飽きられないレベルの出来なのに、それを自分からかなぐり捨てて二の太刀三の太刀を用意してくる。
その手の抜かなさと執念すら感じるエンタメ精神に敬意を表し、「プレイヤーを楽しませようという意思の徹底っぷりに感服賞」を送りたいと思います。
( ^ω^)……毎回賞の名前言うとクソ長くなるな……。
・『ペタリムーブ』~~ある朝私は自分が巨大な毒虫に変わっている事に気づいた賞~~
このゲームを触った時の僕の第一声を正直に書きます。
きもっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
気持ち悪い。なんだこの、生物?なのかゴムのおもちゃなのかハッキリしないが、とにかく主人公が気持ち悪い。あたかも蜘蛛の巣にぶら下がる、いや、自らが蜘蛛の巣となるように、己から生える触手を壁にくっつけプラプラしている。
人によってはキモカワイイと分類できる気はしなくもないが、僕としてはキモ気持ち悪いというのが率直なところだ。こいつはなんて生っぽい動きをするんだ、プヨプヨしやがって。
こういう四方に触手を伸ばすスライム的な奴は以前も見た気がしないでもないが、記憶のそれとは違い胴体にたらこ唇の顔がついているだけでだいぶビジュアルのインパクトが変わってくる。
しかも、難しい。丸まったダンゴムシをつっつくような心境で、おっかなびっくりながら操作してみるが、まるでうまくいかない。
進もうとしても、すぐ本体が揺られては壁に激突し死亡する。触手は4本生えているようだが、使い分けがわからないままとりあえず壁に伸ばしてみる。
揺られて死ぬ。気持ち悪い生物がプルプルしながらニュッと伸ばす。死ぬ。こいつのふてぶてしい顔からして、自分に責任があるとは微塵も思っていない様子だ。
僕は「もう無理だ」と思った。僕にこんな気持ち悪い生物の気持ちなんてわからない。だからこいつをどうやって動かせばいいのかもわからない。心を通じ合わせることなんて出来やしないと思った。
こいつとはもう縁を切ってやろうか、と薄々思い始めた頃、一つ違和感に気づいた。
ちょっと待て、ゲーム開始時にやってたようなこいつのニュートラルの触手状態と、今僕が動かしている触手コントロールでは、何かが違うのではないか。
元々こいつは、触手で蜘蛛の巣を張るように四方へバランス良く広げていた。しかし僕は、同じ方向、同じ壁へと複数の触手を伸ばしてしまっているのではないか?だからうまくいかないのか?
蜘蛛の巣状の張り方を試してみる。
……越えられた。さっきまでずっと詰まっていた部分が、アッサリと。
それだけではない。進む。スイスイ進む、グングン進む。死亡率は一気に下がり、進行速度は何倍にもなった。ゲームが変わった実感があった。
作法があったのだ。移動の作法が。
獣たちが4本の足で歩き、人間は2本の足で歩くように、コイツは4本の触手を各方角にバランス良く伸ばして歩く、いわば1x4足歩行というコイツなりの移動の作法があったのだ。
さっきまでの僕は人間で例えれば、這いつくばってハイハイ歩きをし「腰がいてえ!」とか、両腕で逆立ち歩きをし「動きづれえ!」と言っていたようなものだったと理解した。
独特の操作でグイグイ進んでいく爽快感に、素直に「楽しい!」と思った。ただ前進しているだけなのに、この壁を這うように進むという行為に例えがたい快感を覚えた。しかし同時に、頭をよぎるものがある。
心が通じ合ってしまった。さっきまではあれほど無理だと言っていたのに、こいつの気持ちを理解してしまったじゃないか。
この時僕は、かの有名なカフカの不条理系小説『変身』を思い出していた。
主人公のグレゴールはある日自分が巨大で毒虫に変わっている事に気づく。最初は自らの不快な外見と鈍重な体を呪うが、次第に毒虫である自分に適応してゆく。
人間としての尊厳はどこへやら、腐った野菜クズを夢中で貪ったり、壁や天井にひっつき這い回る事に喜びを覚えるようになる。これが「毒虫への適応」ということだ。
グレゴールなのだ。僕はグレゴールだった。『ペタリムーブ』とは『変身』で、プレイヤーとはグレゴールだったのだ。
グレゴールが慣れない巨体でもぞもぞと転げ回っている時、僕はキャラクターの気持ち悪さに驚きながら壁に激突していたし。
グレゴールが腐った野菜クズや食べ残しのチーズに舌鼓を打っている時、僕は蜘蛛の巣状に触手を生やし次々飛び移って高揚感を覚えていた。
これが『山月記』ならともかく、『変身』のある日突然毒虫に変わったという状況に感情移入からなる自己投影をしたことがある人間というのはそう多くないだろう。
しかし、『ペタリムーブ』をプレイすれば皆グレゴールになる。ならざるを得ない。人間のあらゆる意味での適応性、そしてあまつさえそこに喜びすら見出してしまう節操の無さ、賢ぶった人間が本質的に持った生物としての浅ましさ。
カフカに対する言外のオマージュ、まざまざと見せつけられるヘイトとアンチテーゼ。
このゲーム体験とはもはや文学的であり、その媒体と時代を越えたシンパシーを生み出す『ペタリムーブ』には「ある朝私は自分が巨大な毒虫に変わっている事に気づいた賞」が相応しいだろう。
なお、ここまで書いた内容のほとんどは、賭けてもいいが100%作者さんの想定外であると予想され、要するに僕の妄想であると思われる。
・『密密』~~あなたのそのセンスは一体どっから来ているのか教えて欲しい賞~~
このゲームのジャンルは何だろうか。ギャグである。間違いなくギャグである。おそらくプレイヤーの中に、上記に反論してくる方はいないだろう。
しかし、このゲームが「このゲームのジャンルはギャグですよ」と教えてくれるかというと、全くそんな事はない。こんなにもギャグなのに、ギャグだと保証してくれるものが何もない。プレイヤーが勝手にギャグだと主張しているだけにすぎないのだ。
僕はこのゲームジャムにおいて、このゲームが一番正しい意味で好きだし、一番新しいものを見たと思っている。
詳しく説明していこう。
このゲームは、野原に集まっている野鳥たちが密密(ひそひそ)と色々な言葉を喋っているので、歩き回って聞き耳を済ませ、その中から特定の話をしている鳥を見つけ出すというゲームだ。
何もおかしくない。何もギャグじゃない。鳥の話とやらを実際に聞くまでは。
吉野家の話をしている。耳を疑った。こいつら、鳥類の分際で吉野家の話をしている。
この野原にわんさかといる鳥ども、全員吉野家の話をしている。2020年に吉野家コピペが大流行しているとは、何の鳥だか知らんがある意味で全員絶滅危惧種だ。
実際にやってみるとわかるが、メチャクチャおもしろい。少なくとも僕は大爆笑した。それなりの広さがある野原の中、大小様々な鳥が所狭しと敷き詰められているのだが、右向いても左向いても吉野家にまつわる説教がバイノーラルに聞こえてくる。逃げ場がない。
そのどれもが「150円やるからその席空けろ」とか「お前は本当につゆだくを食いたいのかと問いたい」とか、やたらに剣呑なムードで垂れ流されるもんだから、本当に面白くてたまらない。吉野家通が多すぎる。見渡す限り鳥は全員この調子なんだが環境音でチュンチュン鳴いてる奴らは何なんだ?
野原はこんなに綺麗なのに、色とりどりの鳥たちは本物と見紛う挙動で首をクイクイと動かしているのに、口調だけが汚い。100点満点、大爆笑のギャグだ。
だが、それはいい。ギャグが面白い。いいだろう。しかし、そこではない。
このゲームの本領はギャグが面白い事ではなく、ギャグを言っていると教えてくれない事にあると僕は思っている。
少し前提の話をさせていただくと、そもそもギャグとは本来白々しいものだ。
例えば、「『普段着でお越しください』って書いてあったんで、普段着のふんどし一丁で来ちゃいましたよ」というギャグがあったとする。これが面白いかどうかは人それぞれだが、ギャグとして成立している。
だが待って欲しい。普通に考えてふんどしを普段着にしている人間なんていない。そもそも「着」の概念に当てはまっているかすら怪しい。ゆえに普段着と言われたからってふんどし一丁でOKなんだと勘違いする事などありえない。
そう、明らかにおかしいポイントがある。無理がある。本人も気づいているツッコミ所がある。これが白々しさだ。ギャグを言っている人間というのは本来大なり小なり白々しいのだ。
しかし、『密密』の場合はどうだ?こんなに大爆笑ギャグをかましているのに、ゲームはどこも白々しくない。ギャグ要素があるのは鳥の喋る内容だけで、ここが何か適当な別の文章に置き換わったとしたら、『密密』は極めて牧歌的でどこにもツッコミどころのないリラックスゲームと化してしまう。
鳥たちが吉野家について語っているという異常性に触れられる事はないし、そもそも間違いなく、喋る内容が吉野家でなくてもゲームは問題なく成立する。
つまり、吉野家で大爆笑をかっさらってくるゲームなのに、このゲームは吉野家と関係がないのだ。
これでもし、背景の平穏な野原にいきなりドォン!と吉野家が建っていたら、「おいおい、こんな野原のど真ん中に吉野家あるんかい!」と思うだろうし、タイトルが「吉吉」だったり動物が鳥ではなく牛だったりしたなら、僕たちはその白々しさにツッコむ事が出来る。
くれない。ツッコみの機会をくれない。ギャグが主張してくれない。おかげで僕は、ここまでこんなにギャグギャグ連呼しているのに、作者の方が本当にギャグのつもりで作っているのか未だに自信がない。
もはや吉野家の方が異物、間違って混入してしまった存在なのではと思えてくる。もしかしたら本当に喋る内容なんてどうでもよかったのかもしれない。
生成音声という事で一番に思いついた吉野家コピペをブチ込んでみただけで、喋ってる内容なんて寿限無でも外郎売りでも何でも良かったのかもしれない。
こんなに白々しくないギャグをかましてくるゲームは、僕の記憶の限りでは初めて見た。
これが意図的にしろ天然にしろ、ここまで最小限の動きで最大限の爆笑を呼び起こしてくる天才的センスを持つ『密密』には「あなたのそのセンスは一体どっから来ているのか教えて欲しい賞」を送りたい。
・『蛇VS蛙の膠着』~~このゲームのCPU戦は質量のある残像とかそういう類の技術賞~~
皆さん、格ゲーは好きですか?私は好きです。なにせ僕は前回のUnity1weekの時、新発売の格ゲーにかまけすぎてゲームを作る事に失敗した男。
では、格ゲーのCPU戦は好きですか?NOOOOOOOOOO!!!少なくとも俺はNO!格ゲーのCPU戦なんて、ゲームとしてまともに楽しいと思った事がない!
なぜか?それは格ゲーというジャンルそのものが、人対人という構図のみに特化した仕組みになっているからです。
非格ゲーマーの方々のため格ゲーの構造について説明しておくと、格ゲーとはしばしば「高速ジャンケン」と例えられます。
その場の最善手は何なのか、相手は何を出してくるのか、自分は手をどれくらい持っているのか等々……複雑で流動的な局面の中、次々とホイ!ホイ!と手を出し合う、それが格ゲーの「読み合い」の醍醐味です。
そしてジャンケンと格ゲーの違いはと言えば、格ゲーの場合は心理戦の中に「反応」というアクセントを加えられるところにあるでしょう。
普通のジャンケンならば「グー見てからパー余裕でした」とはなりませんが、こと格ゲーにおいてそれは存在し得る。フィジカルさえあれば後出しジャンケンすら認められている!
ここで面白いのは、「読み合い」も「反応」も、どんなに練習しようと完璧になる事はないという所です。
「読み合い」が上手くなっても相手の脳みそが覗けるわけではありませんから、どんなに実力差があろうとも読み合いに100%勝つというのは不可能。
「反応」の速度がいかに早い人でも、右を見ながら左を見る事は出来ません。プレイヤーが人間である以上、意識の外からやってきた不意打ちには反応できないものです。
この不完全性こそがキー!策として不完全だからこそ、成功した時にやったぜ!と感じますし、やられた時に上手い!と思う事が出来る。それは何度やっても変わらない。格ゲーのリプレイ性の高さというのはこの不完全性に凝縮されているわけです。
この「読み合い」と「反応」という、2つの不完全なファクターを折り重ねたゲーム体験こそが格ゲーであり、格ゲーが他のゲームではそうそう味わえない魅力を持つジャンルとして存在出来ている理由でありましょう。
んで!問題なのは、それがCPU戦だとどうなりますか?ということです。「読み合い」と「反応」、そしてその不完全性が格ゲーの魅力だって話はたった今しましたね?
しかしCPU戦が相手となると、当然「読み合い」なんてのは出来るわけがない!相手は機械、対戦相手のことなんかこれっぽっちも考えてはいませんし、格ゲーの醍醐味なんて理解してくれるはずもない。
では、「反応」はどうでしょう?困った事に、CPUは反応が完璧なんですよ!だって機械だから!人間では絶対に反応出来ない技も、状況問わず100%避ける事が出来る。
時々「囲碁のAlphaGoみたいに、格ゲー最強のAI作って対戦したらどうなるの?」なんて問いがありますが、答えは簡単です。AIが超反応で人間を圧殺して終わります。最強AIのプログラム、僕でも書けます。攻撃に反応してカウンターするif文だけ書きゃいいんだもん。
「読み合い」は1ミリも理解しないポンコツのくせに、「反応」だけはスーパーパーフェクト!片方0%、もう片方が100%じゃ不完全性とは対極です。
これが格ゲーにおいてどれだけ破滅的な存在なのか、非格ゲーマーの方でもなんとなくわかってもらえたかと思います。
以上、格ゲーにおけるCPU戦がいかにクソッタレかというものを理解してもらったところで、本題であるゲームの話に移りますと、『蛇VS蛙の膠着』は、CPUを相手に格ゲーをやるゲームです。
上記の長ったらしい説明を読んでいただいた方にはもうおわかりかと思いますが、このゲーム構造で面白いのはスゴいです。いかにしてCPU戦ってやつを面白くしてあるのか、僕なりに分解していきます。
最初にこのゲームについて軽く説明すると、睨み合うヘビとカエルのどちらかを操作し、ヘビはカエルに触れる事が出来れば捕食して勝利、カエルはヘビをかわし画面の奥側へ到達出来れば勝利となっています。
両者にはそれぞれジャンプとスライディングの2つの技を持っており、これらの技を活かして食いに行ったり逃げたりをするわけです。
ジャンプとスライディングはジャンケンの様相を呈しており、足が遅いヘビはカエルをカエルを食うべくヘビスライディングをしたいが、ヘビスライディングにはカエルジャンプで対応出来るが、カエルジャンプはヘビジャンプで叩き落とせるが、ヘビジャンプはカエルスライディングでくぐり抜ける事ができ…………めんどくせえ!
文章にすると果てしなくややこしく見えてくるので、実際にやってもらえれば早いと思います。というか、やってもらわないとこのゲームの感覚というのは伝わらないので、こっからはやってもらった前提で書きます。まだやってない方はやってください。
このゲームの素晴らしいところは、CPU相手にも関わらず「読み合ってる感」がしっかり出ている所にあります。皆さんも遊んでいる時、まだどちらも大きく動いていないにも関わらず、ジリジリとした攻防をしている感覚を覚えた瞬間というのがあったのではないでしょうか。
また、「この手が来るだろ!」と思ったら裏切られたり、はたまた予想通りに行ってガッツポーズしたり。これこそが読み合いをしている実感、読み合いの味!
もちろんこれは「人間が勝手に感じてるだけ」です。前述のように、CPUは機械なのでこのゲームに読み合いは存在しません。ですが、なぜそんな錯覚が起こるのでしょうか?
その理由は「人間が受ける側に回る」というゲームデザインを用いて、「唯一CPUとの読み合いが味わえる瞬間」を引き起こしているからです。
おそらく皆さんはこのゲームをプレイするうちに、自分から積極的に動くよりも、相手の動きを見てカウンターするという受けのプレイスタイルになってくるのではないでしょうか。
自分から攻めては勝敗は運否天賦だが、相手の動きを見てから返す後出しジャンケンならば絶対に勝てる。後の先。
そして敵の動きを虎視眈々と伺い、じりじりと狙いを定める。これこそがこのゲームの正答であり、受ける側に回らせているという事です。
では、CPUとの読み合いが味わえる瞬間とは?
読み合いとは会話です。我々は「おはよう」と話しかけたら「おはよう」とか「もう夜ですけど」とか、文脈に沿った答えが返ってくる事を期待しますが、CPUは「うんこたべたい」などとランダムな回答してしまいます。
CPUに文脈は読めない。なので、文脈の判断をプレイヤーの方に任せるのです。プレイヤーに問いかけさせるのではなく、CPUの方に「おはよう」と言わせれば、プレイヤーが文脈を判断し回答を考えてくれるため、会話が成立します。
ならば、読み合いでも同じこと。CPUの方から仕掛ける状態にすれば、プレイヤーの方が勝手に文脈を想像してくれる。
CPUとしてはプログラム通りスライディングをしただけでも、プレイヤーがスライディングを想定していれば「バカめ!読み勝った!」と勝ち誇ってくれますし、想定していなければ「くそ!読み負けた!」と悔しがってくれます。
しかもこのゲームでは、カエルに負けるとメチャクチャ煽ってくる!勝ち確煽りとは性格悪いやつ!この演出の力もあり、勝てばざまあみろと嬉しくなりますし、負ければちくしょう次は勝ってやるとムキになれます。
これらが『蛇VS蛙の膠着』がただのCPU戦とは一線を画す理由であり、このゲームがCPU戦でありながら格ゲーたる所以です。
なお、当然ながらこのゲームの手法を使ったからといって格ゲーにおけるCPU戦全ての問題が解決するわけではありません。
プレイヤーを常に受けに回らせるゲームデザインにする必要があるので、実際の格ゲーには使えないでしょうし、そもそも2大要素の片割れである「反応」についての問題が残っています。
現状ではCPUは反応したりしなかったりしますが、これでは実際の対人戦のような、読み合いに基づいた反応の機微を再現は出来ません。反応の話をすると読み合いも絡んでくるんですね。問題はあまりに根深い。
しかし、解決出来ていない問題が山積みだからといって『蛇VS蛙の膠着』が色褪せるかというとそんな事は全くなく、むしろ「解決できる部分だけで作れば格ゲーになる」という大胆な発想こそが最大の魅力であり、称賛されるべきポイントです。
格ゲーのCPU戦という矛盾を抱えたジャンルを選び、なおかつ面白く仕上げるという偉業を成したこのゲームには「このゲームのCPU戦は質量のある残像とかそういう類の技術賞」を送りたいと思います。ひでえ名前だ。
あ、そうそう。
このゲームはヘビでもカエルでも遊べるんですが、カエルを使っての連勝ランキング、現在私が一位です。
挑戦、お待ちしております。(水色に激しく点滅しながら)
・『密脱糞』~~思春期に少年から大人に変わる賞~~
次のゲームは『密脱糞』です。主人公が開幕脱糞します。
あなたはこう思うかもしれません。「こいつは格ゲーについて真面目に語りすぎて疲弊したため、うんこの話で息抜きをする気なのでは」と。
それか、こう思うかもしれません。「こいつはうんこネタが好きすぎるあまり、うんこネタなら無条件で絶賛するのではないか」と。
まあ、どちらもあながち間違っていません。9割くらいは合っていると言えるでしょう。
しかし僕がこのゲームを挙げるのにはちゃんとした理由があって、それは僕がうんこネタが好きだからです。違う、このゲームにはうんこネタという下劣で安直に見える外殻に隠されたメッセージ性が込められているからです。
このゲームは「だあああああああ!!!!!こいつ もらしてるぞおおお~」と非難されたので、腹いせからか周囲の人間に擦り付けに行くというコロコロコミックみたいなノリで始まります。
まだブラウザバックはしないでいただきたいです。僕は作者様が努力して作ったこのゲームについて真面目に語っているんですから、茶化すのは失礼ですよ。ちゃんと聞いてください。
不運にも脱糞男と居合わせてしまい逃げ惑う方々全員に、噴出してしまったものを擦り付けるというのがこのゲームの目的なわけですが、序盤のプレイ感は無双モノのように感じることでしょう。
なにせこの狭いフィールドの中に500人もいらっしゃるのですから、すし詰め状態の中逃げられるわけもありません。どんどん捕まりますし、ベタベタ擦り付けられます。
ここまでなら単なる糞ゲー(ふんゲーと読みます)ですが、だいたいの人に擦り付け終わり残り人数が減ってきた時、このゲームの様相は一変します。
皆さん必死に逃げるものですから、口減らしが行われスペースに余裕が出来てしまうとなかなか捕まらないのです。
まるで皿に一口未満程度の量がまばらに残ったチャーハンのように(どうして今食べ物の例えをしてしまうのか)パラパラと散った方々を捉えるのは、なかなか一苦労。今までのようにただ直線の動きで追いかけては捕まらないので、頭をひねる必要があります。
ここです。我々はこの低IQを煮詰めたドロドロのジャムのようなゲームで、初めて頭を動かす瞬間がやってくるのです。いわば矛と盾、相反する2つの概念が衝突し一つのエラーを起こします。
「俺、何やってんだ?」
我々が小学一年生で、このゲームがコロコロコミックに付属したふろくだというなら良い。しかし、我々は今いくつなんだ?
気づいてしまった。いい年した一人の大人が惨めにも公衆の面前で脱糞し、あろうことかヤケクソになり糞を撒き散らし始めるという行為が、どれだけ愚かで、どれだけ恥ずかしい事なのか。
我々は痛感する。この青々とした平原に残った数人の被害者たちを、必死の形相で追い回し擦り付けに行くという行為の虚しさを。
確かに、うんこを漏らしてしまったら恥ずかしいかもしれない。それをあげつらうように「だあああああ!!!!」とか騒がれたら、人として失ってはいけないものを失った気分になるかもしれない。
しかし、最も恥ずかしい行為とは、その苦しみから逃れるため他者にその闇を振りまく行為ではないだろうか。
ゆえに、許そう。
擦り付ける手を止め、うんこマンだとあざ笑った彼らを許そう。そして漏らしてしまった己を許そう。
恥に負けるな、照れに負けるな、自暴自棄の心に負けるな。
君が最後の引き金を引かない限り、君の尊厳が失われることはない。
名作『MOON』では「ゲームをやめる」事こそが真のエンディングであるように、『密脱糞』では逃げ惑う彼らを追う事をやめ全てを許す事こそが真のエンディングなのかもしれない。
現状彼らを追わない事でゲーム的な進展は何もないのでおそらくそれは気の所為だが、その野原に立ち尽くす主人公の姿は、きっと最初とは違って見えるはずだ。
この「うんこ漏らした」というほろ苦い経験から、真の成長というものを教えてくれるゲーム体験を持つ『密脱糞』には、「思春期に少年から大人に変わる賞」を送らせていただこう。
・『ウルトラ草』~~ハッパ界のノーベル平和賞賞~~
この『ウルトラ草』はお遊び感覚でハッパを吸っている(ウルトラ草をプレイするという事)ようなお坊ちゃまでもハイ(スコア)になれるようなパーティドラッグ(ゲームの事)ではない。
一歩判断を誤れば(手に)捕まったり、バッドトリップ(操作ミスでジャンプを失敗する事)する危険もある危険な麻薬(的中毒性のあるゲーム)である。
(ゲームオーバーの悔しさから)瞳孔が開く、動悸が不安定になるなどの症状が見られる場合があるので、野菜(野菜の事。一般的にビタミンが豊富である)を摂取しながら吸う(しつこいようだがウルトラ草をプレイするという事)のを推奨したい。
要するに難易度が高くて面白いということだ。こんな一言で済む話をするのになぜこんなにかかったのかは読者の解釈に任せるとして、『ウルトラ草』はランゲーム経験の乏しい僕に「なるほど、ランゲームってのは面白いんだな」と納得させるだけのゲームプレイがあった。
『ウルトラ草』のシステムは極めて簡単だ。5種類しかないカードにはそれぞれ対応するアクションがあるので、手札として4枚を持ち迫りくる障害物を超え先に進む。
カードが5種類と言ったが実際は1枚スカがあるので実質4種類。さらにカテゴライズすればジャンプとスコアボーナスの2種類だ。至ってイージーに聞こえるし、実際一つ一つのアクションは難しくない。
しかし、ハイスコアを狙いにかかると途端にテクニックが必要になるし、瞬発力と判断力といういわゆる人間性能も求められる。一番腕が出ると思われるのは、やはり手札の回し方だろう。
前述の通り手札は4枚だが、ドロー出来るタイミングは手札を使い果たした時のみだ。つまり、手札が気に食わなくてもチェンジは不可能だし、欲しいカードが欲しいタイミングにあるとも限らない。
とくれば大事なのはドローのタイミングだ。障害物が目前に無い際、この手札はダメだと判断すれば素早く使い果たしチェンジするのが鉄板テクニック。これを行わなずとしてハイスコアは狙えない。
スコアを伸ばすにはスコアボーナスである草が必要だが、ジャンプもなくては即死してしまう。今必要なのは草なのかジャンプなのか、今最も必要なカードを即座にそしてコンスタントに判断する。この楽しさに気づけば、君も立派なウルトラ草ジャンキーだ。
しかしいかにベストな判断を行おうが、手札がランダムで決まる以上「草が目の前にあるのにジャンプがないYO!」という瞬間がある。
こんな時あなたは己の不運を呪うかもしれない。あるいはウルトラ草は運ゲーだと叫びたくなるかも知れない。しかしそんな状況になっても、解決策が一つだけあるので聞いて欲しい。
急いで4枚使い果たせ!!!
そしてドローした中にジャンプがあるか急いで確認し、急いでクリックする。以上だ。フィジカルは全てを解決する。
とんでもない力技に聞こえる――というか実際そうだが、この瞬間がたまらない。特に「やっべえ!ボーナス狙いで回しまくってたらジャンプ来なかった!」という自業自得のシーンならなおさらだ。
この「グレーゾーンギリギリを走ってる感」こそがウルトラ草の中毒性であり、ウルトラ草がハッパをテーマにしている所以だろう(書いておいてなんだが、絶対違う)。
その他、中サイズの手をノーマルジャンプで安定して超えられるかや、大サイズの手を超えるためハイジャンプorノーマルジャンプ2枚を保持しておくなど、テクニックについて語れば暇がないが、全てを語ってしまうのも面白みがないのでここまでにしておこう。
もしまだ『ウルトラ草』に目覚めていない方がいるなら、一度ハイスコアを目指し走ってみて欲しい。なぜこのゲームのプレイヤーは皆目が充血し呼吸が荒いのかを理解する事になるだろう。
ちなみに、プレイしすぎによる睡眠不足か何かだ。いかがわしい理由は何もない。
なお、注意書きには「※このゲームは違法薬物の使用を推奨するものではありません!」とあるが、全くだ。しっかりこのゲームをプレイした人間ならば、間違っても違法薬物に手を出す気など起きないだろう。
ウルトラ草という合法麻薬(的中毒性があるゲーム)があるのに、どうしてわざわざ薬物に手を染める必要があるというのか!麻薬(麻薬)より麻薬(的中毒性があるゲーム)やれ、麻薬(的中毒性があるゲーム)!
ゲームの素晴らしさと違法薬物の虚しさに気づかせてくれる『ウルトラ草』には、『ハッパ界のノーベル平和賞賞』を授けたいと思います。これも一種のダブル受賞なのか。
( ^ω^)……でも今のトップランカーはちょっとキメすぎじゃねえかな……。
・『おにごっこアクション もりながさんみーつ』~~百合畑 摘めば剥き出す アルラウネ賞~~
百合いいよね!僕も大好きだ!三度の飯より大好きだ!というか僕は一日にちゃんと三度の飯を食う日というのはあまり多くないのだが、その分不足しているであろう栄養素は「百合は健康に良い」という定説によって補われていると噂されるほど大好きだ!
今回のお題は「密」、「密」といえば「百合」だよね!という脅威の連想力を持つ方々の為せる技か、今回のu1wには百合ゲーが散見されました。
しかし自他ともに認める百合大好きっ子である僕が、百合ゲーが参戦しているとみるや100億点満点をつけて回っていたかというとそうではなかった。なぜかというと……
解釈違いなんですよ!!!!!
さっきまで( ´∀`)←こんな感じで菩薩の表情だった僕が、ちょっと百合カテゴリが変わっただけでこの形相。これが解釈違いというものの威力なのか。オレけっこう純愛タイプだからなあ。
百合のカップリングは常に1対1を信条とする僕に、「密の百合」というのはまさに水と油、ポパイに西洋わさび、僕に百合ハーレムというものです。
そんなわけで百合ゲーを見るたび「ウッ、これは……」と苦い顔をしていた僕ですが、その中で唯一解釈違いの壁を越えてくるゲームがありました。
それが『もりながさんみーつ』であるというわけです。
このゲームは「主人公の女の子を操作し、逃げ回るこれまた女の子を全員捕まえる」という百合鬼ごっこゲームです。これも一種の百合ハーレムなのか、とりあえずカップリングが1対1でない事は間違いない。
解釈違いながらにスコアを縮めんと遊んでいた俺は、とある事に思い当たります。「こいつら、なんで俺に捕まるんだ?」
そりゃ鬼ごっこなんだからいつかは捕まるだろうと思うかも知れませんが、彼女たちの運動能力ははっきり言って圧巻。壁際までなんとか追い詰めたと思っても、アクションヒーローよろしくの壁ジャンプを行い、身長の5倍ほどの高さまで跳躍し逆サイドへ逃げていきます。
その点こちらは短距離のタックルをするたびにズザザ~と床を滑って起き上がるまで動けない、ドン臭いもとい常識的なアクション性能しか持ちません。ではなぜ彼女たちは、こんな凡人の俺に全員もれなく捕まるというのか?
不思議に思った俺は、一旦「もうやーめた!」とばかりに追う足を止めてみました。
ピタリ。
あれほど所狭しに駆け回っていた彼女たちが、皆一様に逃げる足を止めこちらに振り向き、「あれあれ、どうしたの?」とばかりに見つめてくるではありませんか。
これは法外だ。鬼が立ち止まっているというのに逃げる側が逃げないなんて、鬼ごっことして破綻している。彼女たちは捕まりたいのか?ではなぜ逃げる。最初からこちらに向かってくればいいものを。
追えば逃げる、しかし再び興味を失ったように足を止めてみればまたくるりと振り向き、今にも手の届きそうな場所から熱視線を浴びせてくる。
追われれば逃げ、追わなければ誘ってくる。そして最後には捕まってしまう……いや、もしかしたら捕まったのは誘いに乗った俺の方かもしれない……このサイクル、どこかで見たことがある。そう!
誘い受けだ!!!!
通常攻め受けの構図というのは、狩る側の攻め、狩られる側の受けというのが一般的な共通認識だろう。
しかし甘い香りを出して餌たちを誘き寄せる食虫植物のように、攻めさせて狩るという受けも存在する。それが誘い受けだ。
『もりながさんみーつ』の彼女たちは本気で逃げれば捕まらないであろうに、僕を百合ハーレム沼に引きずり込まんとばかりに誘い受けてくる!もう少しで捕まえられるんだよ?と僕の本能を奮起させるスメルを漂わせてくる!
こ、これは百合じゃなくてアクションゲームとしてやってるだけだから!信条を破ったわけじゃなくて、もうちょっとタイムを縮められたらやめよっかなって思ってるから!
えっ!?壁際でこんな追い詰め方があるの!?じゃ、じゃあもうちょっとだけやっちゃおうかな!?アレッ!?最初こうやって動けばみんな集まってるとこにダイブできるんじゃないの!?
「解釈違いの百合ゲーでは得点0のまま終わりを迎える事こそがトゥルーエンド」説を提唱するこの俺が!も、もう百合ハーレムは食べられないよぉ~~~!!!ブクブクブク…………。
( ^ω^)……
( ^ω^)ここで一句。
「百合畑 摘めば剥き出す アルラウネ」――ヌリ・カン 2020年
アルラウネ(ドイツ語:Alraune)とは、植物系の女性型モンスターの一種である。――Pixiv百科辞典より引用
~~突然ですがこっからヌリカミー賞数行バージョン~~
ネタが無くなったのでここからはそれぞれ数行程度で紹介していこうと思います。
なお、選考基準は「書く事になる文章量が長いか短いか」のみで決定されるため、賞の中に優劣が存在するわけではありませんよ!
『剣叩き』~~僕の脳みそも鍛錬されそうです賞~~
リズムゲーなのにどのノーツを叩くかは自分で決めるってシステムが斬新すぎるし、普通の音ゲーとは違う意味で脳みそ回る感じが好き。
題材が鍛冶っていう意外ながら納得できる渋いチョイスも良い。カーンカーン!
『箱入り娘の流れ旅』~~スライダー一個でこのゲームプレイ思いつくのやばくねえか賞~~
「スライダーを動かす」という操作だけでここまでプレイに幅を持たせられるのがまず凄いし、その操作への納得感も素晴らしい。
ブラッシュアップしてボリュームを増せば傑作になるのでは?すごく好き。
『Mrs.Bullet〜外出は控えてください〜』~~ 顔面フルスイング賞~~
このご時世に3密してる無法者を、都知事に似ている女性がブチ殺して回るゲーム。ここが中とか北だったらおそらくこの人は二度と日の目を見る事はできない。
みんな「不謹慎ゲー出そうなお題だなぁ~」とは思ってただろうけど、ここまでフルスロットルにオラァ!!!!って振り抜けるのはまさにモンスター。
ステージが進んでいくとターゲット連中が大して3密してないのも好き。
『密着ブロックパズル』~~パズルアクションって言葉このゲームのためにあるのでは賞~~
パズルにはかなり頭を悩ませるけど、ブロック移動の自由度はメチャクチャ高いっていうハイレベルなバランスが天才的。
操作量がスコアに直結するアクション要素と、下手な動かし方をするとしっぺ返しが自分に来るっていうパズル要素の絡み合い……パズルアクションってジャンルの代表作にはこれを入れるべきなのでは?
『MITSUHA 密破』~~エナドリ何本飲んだらそのバイタリティになるんだ賞~~
エンタメ要素の物量がすごい。どんだけ人を楽しませたいんだ。
今回のu1wで一番テンション高いゲームなのでは?鬱とかに効きそうなので落ち込んだらやろうと思います。
『密ですイーパー』~~地雷を踏んだのはあなただったようだ賞~~
ちょっとしたセリフとかの小ネタがぎっしり詰まってて好き。こういうネタ仕込みまくりみたいなゲーム大好物なんですよ……。
しかしこんなに詰まった小ネタも、スマフォ版を出そうとしたらストア審査により弾かれたため変更を余儀なくされたらしいですよ。悲劇。どうかめげないでこれからも(なるべくセーフゾーンの)ネタを仕込んでください。
『M87』~~パレットの中を泳いでるみたいな気分になる賞~~
こんなに淡い配色なのに色の弱さを感じさせない美しさと、どこか退廃的な雰囲気がメチャクチャ好き。
音楽もあり癒やされる。寝る前とかにやりたい。
『オバケがみえるなんてヒミツだよ』~~メリーさんうちにいつごろ来ますかね賞~~
略称オバヒ(公式)。おじさんもうネットに毒されすぎて、こういう優しさの塊みたいな作品をネットで見るとそれだけでグッときちゃうんだ。
こういう手書きタッチの絵がゲーム内にあるとそれだけでなんかワクワクしませんか?カービィ64とか。
『PSYCHONTACT』~~これもう2D版アンチャーテッドじゃん賞~~
僕は『PSYCHONTACT』には一つ圧倒的に気に入ってるシーンがありまして、爆弾ブロックを次々渡っていくとこあるじゃないですか。あそこが最高にハラハラして好きなんですよ。
やっててこれなんか覚えあるなぁ~と思ったら、アンチャーテッドで建物の崩壊とかからギリギリ逃げるシーンなんですよ。2Dでアンチャと同じプレイ感生み出せるってヤバくないですか?
アンチャってのは例のグラフィックの暴力ありきで成立するゲームだと思ってたんですけど、ことプレイ感に関してはそうでもなかった。2Dゲームの可能性を見せられた気分です。
『Not Lonely Single Cells』~~頼むからみんなもっとこのゲームやってくれ賞~~
斬新な操作に慣れるまでは確かに戸惑うが、プレイヤーが「空中のホバー移動がメチャクチャ自由効く」「空中でも即ブレーキ出来る」など、実はアクションゲーとしてはかなり強力な動きを持っている事に気づくと一気に面白くなる。
しかし慣れる前に切ってしまったor慣れる前にクリアしてしまった人が多いように思えるのがとても惜しい。慣れたら絶対面白いから!とりあえずスター150個集めよう!な!
『漁師王デンスケ』~~俺ダイオウグソクムシで生計立ててくわ賞~~
こういうステージごとにアップグレードしていく感じって、古き良きFlashゲームみたいなノスタルジックな喜び感じません?俺だけ?
シンプルなゲーム性だけど、アップグレードと魚の力でこんなに楽しい。見える魚影の数が増えた時超テンション上がる!
『俺のFantasy』~~こういうジャンルを拡張していくゲームみたいなのマジでワクワクする賞~~
デッキ構築RPG風だけど、ユニットの組み方が革新的。こんなところにパズル要素持ってくるとか誰も予想できないでしょ。
やってるとつけたいシステムの妄想とかがどんどん出てくる。拡張性も夢も無限大って感じ。大好き。
( ^ω^)しかしこのキャラ名をMOTHER2みたいなやり方で決めるシステムは……機能しているといえるのだろうか……
『StarGazer』~~大きな星を摘んだならあなたは永遠の願いを手に入れる賞~~
清く正しい雰囲気ゲー。あまり感想を言うとストーリーのネタバレに直結するので話せないが、誰も悪くないけど不整合だけがそこにある感じが好きすぎる。
『MIPPE』~~そのセンス欠片でいいから分けてくれ賞~~
線と円と四角だけしか出てこないっていう、とことんまで削ぎ落としたグラフィックでここまでオシャレに作られてるのマジでセンスが異次元。
リザルトの作り方も演出が良すぎるし、こういう引き算の絵作り本当に惹かれる。
『Mitu Shooter☆』~~チュートリアルパクらせてもらっていいですか賞~~
チュートリアルが言語抜きで全てを説明してて完璧。こういうチュートリアル作りたい。
ところで俺、ボス前に絶対6人揃えられるルート確立したりしてタイムアタック結構頑張ったんだけど、PAFUさんの配信見てたら初見で俺の記録超えられてたんだがマジで言ってんの?
『うちが踊ろう』~~やりすぎて指がブチ切れそうで賞~~
この方のゲーム、前回のウサ太郎といいやたらやりこみたくなるのは何故なんですかね?人間が対応出来る範囲を、ゲームプレイが微妙に超越してるのがいいんだろうか……。
執筆時今現在、間違いなく全一は俺。俺が一番このゲームをロジックで攻略してる。指がブチ切れてもいいやつだけかかってこい。
『ドンドコ、キツネとタヌキ』~~必ず春に忘れず桜の花が咲くように賞~~
音ゲーでは、一つミスるとその後も連鎖して失敗するという現象がまま見受けられる。「MISS」「MISS」「MISS」と責め立てるように失敗表示が殺到し、HPゲージがガリガリ削れていく。凄まじいプレッシャーだ。
『ドンドコ、キツネとタヌキ』にそれはない。失敗しても相方のキツネは怒らないし、そもそもゲーム的なペナルティもない。最終成績が悪かろうと怒りはしないし、仮に一回も成功しなくても「さきはじめ!」と判定してくれる。咲けなかったのではなく、まだ咲いていないだけなのだ。
失敗を叱るでも成功を強いるでもなく、打てばただ桜が咲いていく。僕はこの優しさがたまらなく好きだ。たとえ満開でなくても、失敗してしまったと思うことはない。七分咲きだろうが、咲かせた桜は綺麗だから。
以上です!見事受賞された方々には、蚊が止まったくらいの栄誉となんかやたらヌルヌルしてるカップが送られることでしょう。
ここまで読んでいただいた方本当にありがとうございました。ところでショートバージョンのがまともにゲーム内容の話してるように見えるのは気のせいか?
今回のUnity1week、本当に楽しかったです。皆さんが情熱をもってゲーム作りに臨んでいなければ、僕もこの記事を書こうと思わなかったでしょう。
僕はUnity1weekに参加したのはこれが2回目なわけですが、前回の時点では何の技術もなかった僕が無謀にも参加しようと思ったのは、「なんて面白そうなイベントなんだ、参加してえ」と思ったからに他なりません。
そうして触発されるように参加した僕自身も、ゲームを出展したりこういった記事を書く事で、微力ながらUnity1weekの盛り上がりに貢献出来ているのかもしれません。
みんなの情熱の輪がくるくる回り、めぐりめぐってまた別の誰かの情熱に火をつけるようなこのサイクルの熱は、僕にこの業界にいたいと思わせてくれますし、この人達にもっと立派な姿を見せられるよう頑張りたいと思わせてくれます。
情熱を分けていただき、ありがとうございました。
ア~~~~~『密脱糞』でさんざうんこの話したから心の反動が来たな。ここにきて読者が「だあああああああ!!!!!こいつ ポエム書いてるぞおおお~」とか言ってワ~ッとブラウザバックしなきゃいいですけど。
このままでは延々とうんこネタについて書き連ねてしまいそうなので、今回のヌリカミー賞授賞式はこれにてお開きとさせていただきます。もし次回があったらお会いしましょう!
( ^ω^)……
( ^ω^)それまでこのブログが続いてたらな!
成り行き上公開と相成ったこのブログ、一応続けていくつもりです。でも読者がいなかったら3日で飽きる自信があるので、読んでくれるとうれしいです。
( ^ω^)ノシ